アパートを借りる。家を買う。その前に知っておきたい
基礎知識を集めました。ご契約の前にご一読を!
売買契約
●不動産取り引きをするには……?
不動産取り引きする上での一般的な経過は、契約締結の後、購入者がローンの手続きを経て、物件引き渡し時に残金をすべて支払い、所有権移転登記を終了します。
●契約締結
契約は普通手付金の払い込みをもって成立します。契約は解約しようとする場合、相手方が契約の履行に着手するまでは手付金を放棄すれば、契約を解除できます。
●引渡し時期にご用心
物件を引き渡す時期は、契約書に明示してあります。しかし中古物件の場合は、売り主が契約時点でまだ住んでいることが多いので、新築の場合より慎重に考えて、契約の段階で「◯月◯日に明け渡す」旨、はっきり書き加えてもらいましょう。
●ローンを利用して購入するときは……
ローンを利用して購入する場合は、契約に「ローン条項」を加えておく必要があります。ローン条項とは、「万一ローン契約が成立しない場合は、手付金を含めて支払ったすべての金額を返却する」旨の一項です。通常のケースでは契約の時点でローンが100%成立する確証はありません。ローン条項なしで契約し、万一ローンが成立しなかった場合は、住宅は手に入らず支払った金額は戻ってこないという結果になります。ご用心!!
●仲介手数料はどれくらい?
物件を仲介で購入する場合は、契約の成立に伴って仲介手数料を支払わなければなりません。 仲介手数料は、法律により「物件価格200万円までの部分は5%、200万円を越え400万円までの部分は4%、400万円を越える部分は3%」というふうに物件価格を基準に定められています。目安としては、物件価格の3%+6万円です。
●税金は、やはりつきもの
所得権の移転登記または、未登記家屋の所得権の保存登記をする際に登録免許税がかかります。また、この他、不動産の購入に伴って、不動産取得税、印紙税、固定資産税、都市開発税などが課せられます。詳しくは税務署などで相談しましょう。
賃貸契約
●いい部屋が見つかったら
いいと思う物件が見つかったら、さっそく「入居申込書」に記入しましょう。入居の可否は、家主さんが申込書を見て判断するので、本籍地や駐車する車種、予定している連帯保証人など、仲介業者の指示に従い、できるだけ詳しく記入しましょう。そして来るべき契約に備えて、必要な書類の準備をはじめましょう。
●契約に必要なのは?
賃貸契約には、連帯保証人が必要です。あなたに万一の事があった場合に、代わりに責務を履行するものです。親または近くに住む親族になってもらうのが無難でしょう。契約時に、本人と保証人の身上書を要求される場合もあります。それ以外に用意するものは、契約金・印鑑・連帯保証人の印鑑・身分証明(あるいは住民票・印鑑証明)です。
●契約前に重要事項の説明を
契約前に必ず仲介業者の取引主任者より、物件の重要事項を書面で説明を受け、物件の貸主、諸設備、賃料、その他を確認してください。
●敷金、礼金、仲介手数料とは?
敷金は、入居期間中家主に対する保証金の意味があり、家賃滞納や物件破損などがない限り、解約時に返却されます。礼金は家主さんに支払うもので、家賃の1ヵ月分から2ヵ月分が相場です。仲介手数料とは、契約成立の報酬として不動産業者に支払うもので、家賃1ヵ月分+消費税が上限と定められています。
その他に、家賃は先払いとなるので、前家賃の1ヵ月分も必要になります。前家賃は、入居日によって、日割り計算してくれることもありますが、賃貸物件を借りるには、約5〜6ヵ月分の家賃が必要になります。
●契約書はしっかり確認
契約書は、普通退去時に敷金の返却と引換えに、家主さんに返すことになります。契約書には、契約後の家賃の支払い方法、住居の使用規則や退去・更新などの規定などが記されています。また、契約時に渡される鍵も大切に保管しておきましょう。
〜不動産に掘り出し物はない〜
例えば賃貸の場合立地・家賃・間取りから見て、その地域の家賃より格安の物件(いわゆる掘出し物)には注意をしましょう。現在では、オーナーもアパートやマンションを事業経営的に考えるようになってきています。相場より極端に安く家賃をつけるということは、安くしなければ入居者が見つからないという場合が多いのです。陽当りが悪いとか古い建物だったりという事があります。掘出し物と思ったら「何かある」と思った方が賢明です。交通・家賃・間取りの三拍子そろった条件の物件を探すことは大変です。「住まい情報」や自分の足で、住みたい地域の相場を調べ、多少の条件の変更は覚悟した方がよいでしょう。その際自分にとって何が妥協できる部分なのか決めておくことが、かえって良い物件を見つける近道です。